坂道は上るもの

乃木坂46についてメインに書いていますが、時折、勉強や旅行や法律問題についても書いています。乃木坂46のファンの行動についても統計分析を行っています。

ある日、突然会社がなくなった

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はじめに

  • みなさんは会社に勤められていますか?それとも、経営されていますか?と聞かれると大半の人は会社に勤めていると答えられると思います。僕も単なる会社員です。今、自分の働いている会社が絶対に安泰と言えますか?おそらく、そうではないことがこのコロナ禍でまじまじと見せつけられたと思います。この流れで行けば、稼げる副業みたいな話になるのはよくあるパターンですが、そういった内容ではありません。今回は経営状態のいい会社がいきなり倒産する会社の突然死について書いていこうと思います。

 

 

会社の役目

  • 従業員のために会社があると言われることがありますが、会社は株主(持ち主)のために存在し、利益を還元させる組織です。そのために、従業員を雇い、利益を生み、その利益を会社の所有者である株主に還元させます。株主は会社に対して経営方針などに付いて意見することができます。会社法では会社と株主や取締役との関係について規定がありますが、従業員に関する規定はありません。会社と労働者の関係は労働法に記載がされています。会社(営利企業)は利益を生む組織でしたが、それだけでなく、社会的責任を負うようになりました。会社の社会貢献の会社の大きな目的の1つとなっています。宝塚歌劇団のように、清く正しく美しくが求められているのかもしれません。

 

 

「100年企業=安定している」の罠

  • 100年続いているからこの企業はしっかりしていると思われることがありますし、就活などでもその点をアピールすることが多いです。確かに起業してその企業が1年後に残っている確率が40%で、10年後は10%未満で、20年後は1%を下回っています。長続きしている企業はその中を生き抜いた企業として見ることができます。残った1%未満の会社であることは非常にすごいことです。しかし、残った1%未満の企業だから、これからもずっと安泰と言えるでしょうか?おそらく、そんなことはありません。
  • その企業が生き抜いた理由は必ず存在します。その理由は社会情勢の変化に対応してきたことです。企業が創業当初と同じやり方でやっていれば、確実に倒産してなくなると考えられます。楕円形のヤツのように進化をする必要のない完全体であれば何も問題はありませんが、進化をしないと生き残れない企業が大半だと思います。これまでの100年や50年の社会情勢の変化のスピードとここ10年の社会情勢の変化のスピードでは速さが全く違いますし、そのスピードはこれからもっと上がっていくと思われます。つまり、今までの対応では間に合わないかもしれません。これまではこれでよかったから、これからもこれで大丈夫なんて思っていると自分の首を絞めることに繋がりかねません。

 

会社の突然死って?

  • 会社の突然死は僕が勝手に言っている言葉で、経営基盤や決算資料では全く問題ない企業が倒産することを指します。よく言われる黒字倒産のように現金がなくて、倒産することとも違います。突然死の原因は人員不足です。こ経営状態は非常に良好であるが、人員がおらず、倒産せざるを得ないといけない状態のことです。れは大企業ではなく、中小企業のほうが発生確率は高いと考えています。中小企業では人手不足が慢性化し、社員の若返りが図れなかったり、優秀な人材が確保できなかったりと苦しんでいる企業が多いです。これは今後の日本の雇用を考えていくうえで解決しなければならいない問題です。
  • 突然死に繋がる原因は非常に簡単です。労働条件が大手企業と比較して悪いからです。財政力が圧倒的に違うため大手より給与が低いうえに、労働環境も悪いとなると進んでいきたいとは思えません。中小企業は大手企業に比べて資金面では劣るため高待遇は難しいのは事実です。その企業が赤字に転落したことがなく、常に利益を上げていて、余力のある会社であれば、労働環境の改善は取り組むべき課題です。社内のインフラ整備といったハード対応の資金もねん出できるはずです。それこそ、このコロナ禍で増えた在宅ワークができるような体制を取れば、地元に戻らなければならないという理由での退職や遠方だから働くことができないといった理由で足切りされるリスクも減ります。慢性的な人手不足解消の手助けになるはずです。
  • 何か問題が起こっている会社には理由があります。人手不足も同様です。さらに対処の仕方までわかっていて、対処しないのは怠慢と言わざるを得ません。終身雇用から転職前提の時代になり、今後さらにそれが加速していく中で、キャリアアップを考えると、そういった課題に取り組まない企業に対する魅力はありません。キャリアを無駄にしてしまうと思われてしまうかもしれません。突然死はいきなりやってきますが、そこに繋がるまでの原因の積み重ねです。高血圧、高脂血症、乱れた生活習慣の積み重ねで、人の突然死が訪れるのと同じです。取り組むべき課題に取り組まなければ、会社も同じ道を歩むことになります。

 

 

経営者が突然死のリスクを考えていないわけではない

  • 経営者がそのリスクを考えていないから旧態依然の経営をしているのだと思われるかもしれません、コロナ禍でそのリスクが大きくなったことは誰よりも経営者が感じているはずです。では、なぜ、その対策を講じないのか?と思われるかもしれません。1つは資金面で、もう1つは前例主義です。取り組みたいけど資金面で取り組めない会社は、残念ながら、経営状況が改善しない限り、5-10年以内に倒産してもおかしくありません。ここまでくると合併や取引先への就職あっせんなどをして従業員の生活を確保する手立てを見つける方が賢明でしょう。倒産となると従業員を路頭に回せてしまうことにもなりますので、生き残る手段を考えるべきだと思います。
  • 厄介なのが、前例主義です。今までの方法で、オイルショックバブル崩壊も乗り切ったから今回もうまくいくであろうという考え方です。しかし、コロナ禍で今までのやり方を見直す必要が出てきていますし、オイルショックバブル崩壊を乗り切った企業でも倒産している企業はあります。なぜ、対策を取らないのかというと非常に簡単です。新しい働き方を取り入れるとサボってしまうリスクや転職されるリスクや不正をされるリスクが上がると考えるからだと思います。そのリスクがある原因は何かと言えば、大手企業と比べて劣る給与や待遇です。そこを改善すればそのリスクは大幅に減ります。従来のやり方を踏襲しているといずれ、人は減り、若返りを図ることが難しくなります。
  • さらに、大手企業に比べて脆弱なインフラであれば、従業員を管理できず、そのような行動に走ってしまうといったことを考えてしまいます。現に40-50代の管理職の人がそういったことをしているのではないかと部下に対して思ってしまう割合は少なくありませんでした。彼らは出社して仕事するのが当たり前でそこで変えてしまうと自分のこれまで築いたものを否定してしまうと無意識のうちに考えているのかもしれません。そんな小さなプライドを守るために、多くの物を犠牲にする意味がわかりませんし、管理職は従業員とは言え、会社を回す立場の人です。そんな人たちがそんなものを守るために、そういったことを考えているのであれば、その会社の未来もおのずと見えてきます。近年の会社の目的である社会的責任ということを無視しているとも言えます。
  • 経営状況が悪いわけでもないのに、働き手がいないという理由で廃業せざるを得ないという屈辱的な結果に終わってしまいます。経営者として最悪の結果は倒産です。それを避けるための対応が必要ですが、新しい方法で発生するリスクを恐れていると会社の寿命を縮めるだけです。どこかで改善をしないと延命は非常に難しいと思います。上場企業ですら、変化に対応できる倒産している時代ですから、中小企業はなおさら取り組むべき重要な課題だと思います。
  • 中小企業の大きな課題である人手不足は次期解消されますが、さらに大きな課題であるAIの進化は旧態依然の会社にとっては大きなダメージを与えます。社員の若返りだけでなく、誰もいなくなってしまうことすら考えられます。インフラ整備が整わず、非効率的な業務が多い状態でAIが登場すれば、人よりも機械の方が効率的に業務をやってくれるとなり、さらにその会社自体の意義すらも問われるようになると言えます。実はこの時点でのインフラ整備は来るべきAIの進化に備えることができるとも言えます。ここまで見越した社内整備や投資を行う必要があり、これまでのやり方が通用しない時代はすぐ目の前に来ていると言えます。

 

最後に

  • これを読まれて、一会社員の立場で生意気なと思われた方もいらっしゃるかもしれません。確かにそうでしょうね。しかし、20代の会社員ですら、それらの課題を対処すべきであるとわかってしまうようなことです。実際に対処するとなると難しいことはたくさんあると思われますが、難しいから何もしないは、沈みゆく船で救命ボートも出さずに最期を迎えるのと同じであるとことぐらいすぐにわかります。これからずっと働き続ける身として、潰れるような会社や時代に取り残されるような会社に残りたくはないですし、それで身を亡ぼすようなことをしたくはありません。今後、自分が経営者になるかどうかは、わかりませんが、そういったことを踏まえないと組織に悪影響を及ぼすことを自分にも言い聞かせる必要があると思っています。