坂道は上るもの

乃木坂46についてメインに書いていますが、時折、勉強や旅行や法律問題についても書いています。乃木坂46のファンの行動についても統計分析を行っています。

横文字がカッコイイなんて幻想

 

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はじめに

  • テーブル、コンプレックス、サロン、アルバイトなど日常で使い、ビジネスになると、リスケ、フィックス、リストラ、コミットなどもあり、仕事や日常生活で横文字が日本語としてたくさん使われています。ジェネレーション・ギャップという言葉を日本語にすると世代間格差という意味になり、意味としては同じであっても伝わり方が少し違ってくると思います。横文字が今や日本語の一部として使われています。外国語を日本語にせずに横文字にするのは日本語の1つの特徴ではないでしょうか?今回はこの横文字について書いていきます。

 

横文字がカッコイイ!!

  • 皆さん、普段の生活で横文字をどれだけ使っていますか?おそらく、そこまで意識して数えていることはないと思います。僕もどれぐらい使っているかはわかりません。横文字を使っている人がカッコイイなんて思っていませんか?普段から僕の記事を読まれている方であれば、これからどのような流れになるか読めるはずです。その期待を裏切ることはありません。横文字を使うことがかっこいいというのは幻想です。もっと言えば、横文字を多用する人はコミュニケーション能力に問題があるとも考えられます。
  • 「え?でも、バリバリのビジネスマンは横文字をよく使いますよね?そして、その人たちは仕事できますよね?」なんて思っていませんか?以前取り上げた英語の回と同じで、それができるからすごいというわけではありません。今回の横文字に当てはめると、横文字を使っているから仕事ができるというわけではありません。おそらく、表面だけしか見ていないと言えます。
  • では、彼らがなぜ、仕事ができるように見えるかというと知らない言葉が出てきて、難しそうな話をしているように見えるからです。そして、欧米のドラマや映画の影響だと思います。以前の英語話せるからカッコイイ理論とまったく構造は同じです。本当に仕事ができる人で横文字を多用する人は、相手がその横文字が分かる人であることを分かって使っています。逆に横文字が伝わらない相手に対して、彼らは横文字を使うことはないでしょう。そこで横文字を多用しているのであれば、横文字カッコイイ信者だと思います。
  • 横文字を多用している人に限って、英語が話せなかったり、外国へ行ったりした経験が少ないことがあります。そこから来る憧れで横文字を多用していることがあります。憧れは自分自身が抱く分に問題ありませんが、それでコンプレックスを隠そうとするからおかしなことになってしまうと思います。英語が話せないから横文字を多用するのではなく、英語を話す努力をすべきだと思います。横文字を多用することに走るのは筋違いです。そして、彼らが使っている言葉がどこの国の言葉が由来かも知らなければ、和製英語であることも知らないことすら考えられます。ちなみに冒頭の横文字でサロンとアルバイト以外はは英語由来です。サロンはフランス語で、アルバイトはドイツ語ですが、日本語のバイトと意味が違い本業を指します。
  • 横文字を多用することは仕事できる指標でもなければ、かっこよさの指標でもありません。横文字も単なるコミュニケーションツールで相手に伝えるための道具であり、それができなければ無用の長物です。横文字を多用する人はコミュニケーション能力に問題があると言ったのはこういったことが言えるからです。相手に伝わらなければ本当に意味がありません。

 

横文字カッコイイ信者の見分け方

  • 横文字を多用する人はどこの世界にもいます。外国に長く住まれている日本人の方やよく出張に行かれる方は本当によく横文字を使います。しかし、この場合の横文字は日本語的な横文字ではなく、完全に外国語として横文字です。ドイツで知り合った日本人の方から、以前、「ドイツにいるのが長くて、日本語よりドイツ語の方がすぐ出てくる」と仰っていました。日本語を使う機会よりも外国語を使う機会の方が多くなるとどうしてもそうなってしまいます。つまり、横文字を多用すると言っても、日本語的な横文字ではなく、外国語としての横文字なので現地の言葉になります。そのため、日本人がよく使う横文字と大きな差が見られることがあります。日本語を使う機会が少ないと本当に日本語が出てこなくなりますし、アルファベットの方がスラスラ書けるといったこともあります。
  • 横文字カッコイイ信者はどうかというと完全に日本語としての横文字しか使いません。例えばですが、「コミットする」と「コミットメントする」どちらが正しいですか?と言われるとおそらく前者と答える人が多いはずです。日本的には前者ですが、英語的には後者です。英語的にはcommitは動詞なので「する」が付くことなんてありえない話なのです。日本語で言う「頭の頭痛が痛い」状態です。こういった違和感に気付くかどうかも、外国語的か日本語的かと言った感覚になります。
  • そして、彼らは至るとことで横文字を使うので、相手によって使う言葉を変えるといったことをしません。横文字を多用する人でも相手によって使う言葉を変えます。横文字が通じやすいような20-30代に対しては多用してもそれ以上の年齢層になるとあまり使わず、使ったとしても一般的に浸透している横文字に限定すると思います。しかし、カッコイイ信者はそんなことはお構いなしです。使っている自分がカッコイイという自己陶酔の感覚に陥っているのだと思います。
  • 過労で休養された都知事の小池さんは横文字を多用します。小池さんはエジプトに留学されていた経験があるから横文字を多用していると言われることがあります。小池さんの使わっている横文字は英語由来のもので、エジプトの公用語アラビア語です。僕のさっきの理論から言えば、アラビア語の横文字が出るはずですが、ほとんどそういった言葉は出ません。エジプトは親米国家でもあり、英語も通じますしが、英語よりアラビア語の方が一般的です。僕の勝手な考えですが、小池さんは横文字カッコイイ信者か、横文字カッコイイ信者を取り込もうとしているのかどちらかだと思います。パフォーマンスがお好きな方であることがよくわかると思います。
  • それに対して、皇后陛下は元々外交官でいらっしゃり、英語だけでなく、フランス語、ドイツ語、ロシア語、スペイン語を話されます。即位のときに外国からの使節団が来日した際に通訳なしで離れていました。そして、小池さんのように横文字を多用されることはありません。留学経験者よりも外交官として働かれていた方のほうが、外国語に触れる機会は多いですが、皇后陛下はそのようなことはされません。言い方を変えると皇后陛下は横文字を多用してとしても伝わりにくいと思われ、よく使われている言葉でお話しされているのだと思います。パフォーマンスとしての言葉ではなく伝える物としての言葉を使われていると思います。

 

最後に

  • 横文字を使うことが悪いことでも、いいことでもありません。伝える相手によって、使う言葉を変えればいいだけの話です。相手に伝えることまでがコミュニケーションであって、自分が発して終わりではありません。横文字カッコイイ信者はすべて自分の中で完結しています。相手のいないコミュニケーションは存在しません。自分で完結しているのであれば、単なる独り言です。言葉は相手に伝えるのが一番の目的です。わけのわからない横文字を多用して、結局自分で何を言っているかわからなくなってしまうのです。そうならないために、伝わる言葉で相手に伝えるのが一番ですね。