ワッフルはお好きですか？
はじめに
- ベルギーと言えば、チョコ、ワッフル、ビール、小便小僧、サッカーなどが思い浮かぶはずです。一昨年のW杯で日本にも勝ちました。日本も結構惜しいところまでいったので残念でした。日本人選手がよく移籍するシントトロイデンはベルギーにあります。ベルギーは非常に魅力的な国ですが、お隣のドイツとフランスに目がいってしまい、あまり注目されることがありません。今回は非常に魅力的だけど忘れられやすいベルギーを取り上げます。息を飲むほどの絶景を見ることもできます。
ベルギーってどんな国？
- ベルギーは日本より北に位置し、九州ほどの面積を持つ国です。首都のブリュッセルはベルギーの中央部に位置します。ベルギーにはベルギー語はなく、メインはフランス語かオランダ語です。一部地域ではドイツ語が話されています。ベルギー北部がオランダ語で、ベルギー南部がフランス語です。北と南の人では話す言語が異なるため、同じ国でもまるで外国といったことがよくあります。首都のブリュッセルは中間地点なのでフランス語もオランダ語も話されています。実はこの言語問題はベルギーの大きな課題でもあり、歴史を物語っています。ベルギーはフランスとオランダに繰り返し占領された歴史があり、その名残でオランダに近い北部ではオランダ語が、フランスに近い南部ではフランス語が話されているのです。ベルギーは言語のせいで分裂国家のようになっています。ベルギーに行くと共通語の重要性を痛感します。
- 小さな国ですが、ヨーロッパだけでなく、世界にとって重要な国です。EUの本部はベルギーの首都・ブリュッセルにあります。ブリュッセルの中心地から地下鉄で一本で行けます。頑張れば歩くこともできるほどの距離です。中は簡単に入ることはできませんが、外を見るぐらいなら誰でも簡単にできます。EUの心臓部を見ることができます。EU設立のきっかけになったのが、オランダ、ベルギー、ルクセンブルクのベネルクス三国が最初に立ち上げたことがヨーロッパ統合のきっかけになりました。そういった経緯がありEUの本部がベルギーに置かれることになりました。
ベルギーの魅力って何？
- 僕はベルギーと言っても首都のブリュッセルしか行ったことがないので、ブリュッセルについて書いていきます。ブリュージュやゲントなども非常に綺麗な場所です。僕も近くに行く機会があれば、立ち寄りたいです。
- ブリュッセルの観光スポットは何と言ってもグラン・プラス(Grand Place)です。世界遺産に登録されている世界で一番綺麗な広場と言われています。グラン・プラスという名前を聞いて、ゴディヴァのチョコレートアソートを思い浮かべるかもしれませんが、ブリュッセルの広場のことで、この広場からその名前が来ています。ちなみにグラン・プラスにゴディヴァがあるので立ち寄ってみてください。僕が行ったときはイチゴをチョコでコーティングしたスイーツが売っていました。昼間のグラン・プラスも綺麗ですがライトアップすると非常に綺麗になります。日没前から日没後の空のグラデーションにライトアップの白い光が映えます。水色から紺色になっていく空と光が織りなす幻想的な景色は晴れた日の1時間ほどしか見られません。その景色は今まで行った国の中で一番綺麗な景色と言っても過言ではありません。ぜひ一度ご覧になってください。
- グラン・プラスの周りに小便小僧や王宮などのメイン観光スポットも集中しているので一日で回ることができます。すこし足を伸ばすとEUの本部もあります。非常にコンパクトなので歩いて回ることもできます。小便小僧の名前はジュリアン君です。ブリュッセルの街を爆弾から街を守った英雄として銅像が建てられました。非常に小さくてがっかりします。さすが、世界三大がっかりなだけはあります(笑)。ちなみにジュリアン君の服を着せ替えられるのは小便小僧博物館の館長だけです。トリビアの泉で一度取り上げられた小便少女もありますが、見るに堪えられないです。色々な意味で直視できません。写真を載せるのすらはばかってしまうほどです。ベルギーは美食の国と言われるほどヨーロッパでも指折りの料理のおいしい国です。スイーツ以外の食べ物もしっかりあります。ブリュッセル南駅(Gare du Modi)は治安があまりよくない場所なので、用がない時以外は近づかない方がいいかもしれません。
最後に
- ベルギーは非常に魅力的な国である一方、非常に根深い社会問題を抱えている国もあります。ヨーロッパの歴史は戦争の歴史と言われるほどで、戦争を繰り返した結果、今のヨーロッパになりました。ヨーロッパの国々の文化を見て、似ているところがあれば戦争で負けて占領された可能性が高いです。それが一番わかるのは言語です。話す言語で国の勢力図がわかります。国家に国境で区切られていますが、言葉は国境で区切ることができません。話す言葉が本当の意味での国境になるのかもしれません。ベルギーが魅力的な国であるのは戦争の歴史から学んだ教訓であると言えます。ベルギーに残る社会問題は教訓を活かしきれていないと言えるかもしれません。世界一綺麗な広場を持つ国は根深い社会問題を抱えた国でもあるのです。チョコやワッフルを食べるときに少しこのことも考えてみてください。
