坂道は上るもの

乃木坂46についてメインに書いていますが、時折、勉強や旅行や法律問題についても書いています。乃木坂46のファンの行動についても統計分析を行っています。

どうやって訳をしたらいいの?

 

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はじめに

  • ほとんどの地域では緊急事態宣言が解除され、生活が元に戻りつつありますが、依然として気の抜けない状態が続いています。もう、おうち時間が過去のものになりつつあるかもしれませんが、家にいる時間を少しでも有意義に使えればと思います。今回は英語から日本にする場合と、日本語から英語にする場合に分けて書いていこうと思います。このブログを読んでくださっている方の大半は乃木坂46ファンだと思うので、乃木坂46の超人気の曲を抜粋しています。英語と日本語はそもそも違う言語ですが理解するためには訳さないとわかないことが多いです。そのコツについて書いていきます。英語の勉強方法については以前の記事をご覧ください。

 

英語と日本語の違い

  • 英語は主語と述語が隣り合うことが多く基本的に主語が頭に来ているので、どれが主語でどれが述語かがわかりやすいです。それに対して、英語と異なり、日本語は主語や述語に順番などありません。主語と述語を見分けるのには助詞(てにをは)で判断します。場合によっては主語が省かれる場合があるので何が主語かを気を付けなければならない場合があります。この違いを頭に入れておいてください。

 

 

英語から日本語

  • 和訳問題は読解問題で必ず出てくると言っても過言ではありません。ただ、意味をつかむのと訳をすることは別のことだと思ってください。意味をつかむは何が書いているかを理解することで訳をすることは相手に伝えることです。誰かと話している時に相手の話を聞いて理解することが意味をつかむことで、その話していることを誰かに伝えることが訳をすることだと思ってください。相手が話していることを、いつも誰かに伝えようとする必要はありませんよね。その自分さえわかれば問題ありませんから。相手に伝えるとなるとしっかりとした文章にしなければなりません。英文読解では基本的に意味をつかむことに集中し、訳は求められている部分や重要な部分に絞るようにしましょう。 
  • 和訳の順番としては、まずはSVOCを見つけて直訳します。そして、次にその文章で余っている部分(例えば、前置詞句など)の訳をします。そして、その余っている部分を訳し、元の文章に当てはます。SVOCについては以前書いているのそちらも合わせてご覧ください。

 

では、例題を見ていきます。

Premier League clubs face having to pay a huge refund to broadcasters even if they manage to complete the coronavirus-disrupted season behind closed doors.

 

Japan Times 2020年5月13日付(抜粋)

https://www.japantimes.co.jp/sports/2020/05/13/soccer/premier-league-braced-tv-losses-player-protests-mount/#.XrvmtGj7RPY (同年同日閲覧)

 

 

まずはSVOCに分けていきます。この要素を取り出せば何が主語で、何が述語かがわかり英文がわかりやすくなります。

S=Premier League clubs

V=face

O= having to pay huge refund

プレミアリーグのクラブは巨額の返金に直面している。

 

誰に対する返金?

→broadcasters:テレビ局

 

訳:プレミアリーグのクラブはテレビ局に対して、巨額の放映権料を返金しなければならない可能性が浮上している。

 

ここからはeven ifの部分について説明します。

何が起こっているのか?

→even if they manage to complete the coronavirus-disrupted season behind closed doors

 

まず注意すべきは接続詞のEven if(たとえ~であっても)です。前の文に対して、少し否定的なニュアンスがあります。そして同じくSVOCに分けます。

 

S=they

V=manage

O=to complete the coronavirus-disrupted season

→彼ら(プレミアリーグのクラブ)は新型コロナウイルスで混乱したシーズンを終わらせようとしている

 

どういう状態?

→behind closed doors(無観客試合)

 

訳:たとえ、新型コロナウイルスの影響で混乱した今シーズンを、無観客で終わらせようとしても。

 

全文を合わせる次のようになります。

 

全訳

新型コロナウイルスの影響で混乱した今シーズンを無観客で終わらせようとしても、プレミアリーグのクラブはテレビ局に対して巨額の放映権料を返金しなければならない可能性が浮上している。

 

  • このようになります。長い文章であっても主語と述語は必ずあり、それを見つけ出しましょう。そうすれば、英文の書いている方向性がつかめます。主語が重複している部分は、日本語にする際削っても問題ありませんし、代名詞で置き換えても構いません。意味をつかんだ後の作業は英語力ではなく、国語力が試されます。

 

 

わかない英単語は単語だけでなく、動詞と一緒に調べてみてください。たまに特定の動詞と一緒になると意味の変わる単語があります。

 

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単語のみ

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動詞と一緒に単語を調べる
  • 今回の場合は問題ありませんでしたが、動詞と一緒に調べる癖をつけると英語力は格段に上がります。

 

 

 

 

日本語から英語

  • 大学入試でも和文英訳は難関大学でしか出てきませんが、実生活で使うのは和訳よりも英訳の作業方が多いです。僕も今の仕事では和訳より英訳の方が多いです。この作業の大変なところは、日本語をそのまま英語にしてはいけないということです。英語と日本語はそもそも違う言語なので、直訳をしたら、わけのわからない文章になってしまいます。日本語をよりわかりやすい日本語にします。その時に注意していただきたいのが、主語と述語をはっきりさせることです。日本語では1文で表しているから、英語も合わせなければならないと思われるかもしれませんが、そんなルールはありませんので、自由に文の数を変えても買いません。文章の主語と述語さえはっきりわかれば、大丈夫です。では、乃木坂46のあの曲の一部を使ってやっていきましょう。

きっと、誰だって 誰だってあるだろうふいに気づいたら泣いてること

理由なんて何も思い当たらずに涙が溢れる

それはそばにいる そばにいる誰かのせい

言葉を交わしていなくても心が勝手に共鳴するんだ愛を分け合って

ハモれ(ウォウ…)

ハモれ(ウォウ…)

 

出典:乃木坂46シンクロニシティ(抜粋)』2017年

  • 歌詞の訳は非常に難しいです。その理由は主語がなく、目的語がはっきりしていないからです。そのため、ある程度推測しないといけない部分があります。そのために別の言葉で置き換えたり、補ったりします。
  • まずは歌詞を主語と述語をはっきりさせた日本語にします。その次に英訳へ移ります。

 

「きっと、誰だって、誰だってあるだろうふいに気づいたら泣いてること。理由なんて何も思い当たらずに涙が溢れる」

→おそらく、誰もが理由もなく泣いたことがあるはずだ。理由なんて思い当たらないけれども、泣きそうになってしまう。

 

  • まずはある程度主語と述語をはっきりさせた日本語にしました。
  • ここから英語にしていく作業です。
  • 「誰もが」や世間一般を表す場合はyouを使うのが一般的です。Weを使うと、私たちとその他のようなイメージになってしまいます。主語がはっきりしない場合はyouを使うのがおすすめです。受動態を使えと言われることがありますが、僕はyouのほうが便利だと思っています。
  • ここで辞書を使います。辞書は英二郎 (英二郎pro lite)を使います。オンラインサイトでは一番使い勝手のいいサイトです。翻訳家の方たちも使われているサイトなのでぜひ使ってみてください。
  • まず調べたい単語を日本で入れます。

 

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調べたい日本語を入力

目ぼしい単語を見つけて、もう一度検索します。

 

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気になる英単語を選び再検索

その単語で文脈に合うかを確認します。

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その単語で問題ないかをここで確かめる
  • 文脈に合うかどうかは下に続く例文を見て当てはめてみてください。単語は意味だけでなく、例文でどのように使われているかでその単語の意味が分かります。今回だと共感するはsympathizeで問題ありませんでしたので、そのまま使います。

 

  • 「きっと」や「おそらく」はsurelyやlikelyのような副詞を使ってもいいのですが、助動詞でそのニュアンスを出すことができます。そしてそっちの方が楽です。助動詞についても以前書いているのそちらと合わせて読んでいただけると嬉しいです。

 

You must have cried without reason. You don’t know why you are about to cry, but you are about to do.

 

  • 次も同じ手順で日本語をよりわかりやすい日本語にします。
  • 「それはそばにいる、そばにいる誰かのせい。言葉を交わしていなくても心が勝手に共鳴するんだ愛を分け合ってハモれ」
  • →その泣いている原因はあなたの近くにいる人かもしれない。愛を誰かと共有すれば、そのことに共感でき、言葉がなくとも、コミュニケーションをとることができる。さあ、ハモろう
  •  
  • 英語にするときの注意点は先ほどと同じですが、前置詞の使い方に注目したいと思います。「愛を誰かと共有すれば」でifを使われると思います。すでにifが使われているのでandでつないでも問題はありませんが、もう一度、主語や述語を書かなければならないで前置詞のasを使います。Asは「として」と覚えているかもしれませんが同時条件を表す単語なので、「誰かと愛を共有しているときに」といったニュアンスになります。なので、わざわざifを使わずにasでも問題ありません。「言葉がなくても」は「話さずに」と置き換えても問題ありませんが、愛は心を表すので、非言語的存在です。その対比として「言葉」を残しました。言葉使わないコミュニケーションという意味でwithout wordsとしました。前置詞が使えると2文で書かないといけない文を1文で収めることができます。

 

Someone close to you should make you cry. This is the reason. If you sympathize with someone as sharing love, you should communicate with someone without words. Let’s sing in harmony.

 

全訳 

You must have cried without reason. You don’t know why you are about to cry, but you are about to do. Someone close to you should make you cry. This is the reason. If you sympathize with someone as sharing love, you should communicate with someone without words. Let’s sing in harmony.

 

  • 英訳は日本語訳のように全部合わせて省略することはありませんが、このような形になります。日本語→よりわかりやすい日本語→英語の順番になります。英訳の基本は日本語をよりわかりやすい日本語に置き換えることです。この作業を怠ると変な英文になります。辞書を使うときはどのような文で、その単語が使われているか確認しましょう。それでもわからない場合は英英辞典を使って、その英語の意味を英語で調べましょう。英英辞典も面白いのでぜひ使ってみてください。

 

最後に

  • 今回は和訳と英訳についてざっくりですが、書いてみました。もっとじっくりと書かなければならないのですが、長くダラダラと書きたくないのと、そこまでの気力がないのでこのような形になりました。英語の長さがどうであれ、基本をしっかり押さえられていれば、あとは合わせるだけです。簡単なように見えて実は奥の深い世界です。いまだにどう訳していいかわからない言葉もあります。辞書を引いても、これであっているのかと考えてしまうほどです。そういうときに日本語を別の言葉に置き換えたり、その文のイメージをしたりして、そのシチュエーションにぴったりな言葉を当てはめるようにしています。言葉にとらわれずイメージから入ってみるのもいいかもしれません。これを参考に英語の勉強をしてみませんか?