坂道は上るもの

乃木坂46についてメインに書いていますが、時折、勉強や旅行や法律問題についても書いています。乃木坂46のファンの行動についても統計分析を行っています。

英語で話そうタラレバ話

 

 流れ星にお願いをする人のイラスト(男性)

はじめに

  • 久しぶりに英文法について書こうと思います。突然ですが、タラレバ話はよくされますか?おそらくしたことがないという人はいないはずです。「もっとお金があればなあ」や「乃木坂のメンバーに会えたらなあ」なんて思われたことがあるはずです。今回はそれを英語で言ってみましょう。そんなこと言うの難しそうと思われるかもしれませんが、非常に簡単です。この方法を覚えると会話に面白さが出るだけでなく、相手にお願いするときに丁寧にお願いすることができます。会話を面白くするだけでなく紳士になることもできます。

 

英語のタラレバ話

  • この方法は仮定法と呼ばれ、現実に起こらないことを言う表現と教えられることが多いと思いますが、単なるタラレバ話と覚えてください。そして、自分の願望を伝える表現と覚えてください。スタディーサプリでおなじみの関正生さんの本『世界一わかりやすい英文法の授業 』に書かれている内容も参考にして説明していこうと思います。この本を10年以上前に買いましたが、今でも使っています。受験でも使えますし、日常会話でも使うことができます。ちなみに助動詞の時も参考にしていました。

 

仮定法の作り方

  • まず、仮定法の作り方から説明していきます。仮定法はI wishやifを使った文が多いです。現在のことでも過去形にしないといけないですし、be動詞は名詞に関係なくwereになります。そして、wouldやcouldが来ますと教えられるはずです。間違ってはいませんが、わかりにくいので、実際の文章を見ていきましょう。

 

①If it is sunny, we play football(晴れていれば、サッカーをする)

②If it were sunny, we could play football(晴れていたら、サッカーをするのに)

 

  • ①は通常の条件を表すifを使った表現で時制も現在です。②は仮定法で現在を表していますが、過去形を使っています。be動詞はwereになり、ifの後の文にはcanの過去形couldが動詞の前に来ます。通常のifの文章と仮定法の違いは現在でも過去形にし、ifの文の後に助動詞の過去形が来るかどうかで分かれます。名詞に関係なくwereにするのは抵抗があるかもしれませんが、その抵抗感こそが仮定法です。意味の分からないことを言っていると思われるかもしれませんが、実際にありえないことという意味でwereにすると思ってください。それが仮定法です。
  • ①と②の訳だけ見ても違いがそんなにあるようには思えません。相手への伝わり方は全く違います。①はサッカーをするための条件を言っているだけで、「晴れの日であればサッカーをする」という意味です。この文章であれば、友達とサッカーするときの条件が晴れているということになります。②は「晴れていたら、サッカーできるのに」という意味で、実際は晴れていなくて、サッカーをしたいと気持ちが表れています。この文章ではサッカーをする条件を表しているのではなく、サッカーをしたいと気持ちを表しています。仮定法は気持ちのこもった文法表現です。時制を変えないifをつかった文章は条件を提示するだけの表現です。

 

1文でも気持ちは伝わる

  • 仮定法はifを使って動詞や助動詞を過去形にしないと、仮定法と相手に伝わらないのかと思われますが、そんなことはありません。助動詞で以前取り上げたようにcouldやwouldのような助動詞の過去形は仮定法を表す単語ですし、I wishの後ろに文が続けば、それも仮定法になります。wishの後に動詞がなく名詞だけであれば、それは仮定法ではなく、願う気持ちです。会話ではwouldやcouldだけで仮定法ということが通じるので、それだけでタラレバ話ができます。
  • 例えばですが、クラスの麻衣ちゃんはとても可愛くて、学校の超人気者で、付き合いたいなという気持ちを仮定法で表現します。

 

Mai is my classmate and so cute. She is loved in my school. I wish I would go out with her.

(麻衣ちゃんはクラスメイトでとても可愛い。そして学校の人気者だ。そんな麻衣ちゃんと付き合えたらな)

 

  • 最初の2文は現在の事実なので、現在時制のままで大丈夫です。ただし、最後の1文は事実ではなく、話している人のタラレバ話です。なので、仮定法です。I wishや仮定法の印である助動詞の過去形wouldも出てきています。仮定法は話している人の気持ちがこもっているので、この人が学校の人気者で可愛い麻衣ちゃんと付き合いたいと思っていることが伝わります。ノギビンゴの妄想リクエストは、条件ではなく依頼者の願望も表しているので仮定法ですべて表現します。桜井さんがお医者さんになっていた回を英語にすると”(I wish) Reka were a doctor (玲香ちゃんがお医者さんだったらな)”となります。I wishがなくても、タラレバ話と相手に通じますが、強調したり、仮定法であることをはっきりわからせたりするためにもI wishを入れておくといいでしょう。テキストでは絶対にI wishが出てきます。I wishを使う場合には2文にする必要はなく1文で十分です。
  • 学校では仮定法は事実と異なることを言うときに使う方法と教わりますが、実は仮定法は話している人の願望を伝える表現です。まさしくタラレバ話です。友達と話をするときは必ずと言っていいほど仮定法を使います。仮定法を会話に入れるだけで会話が弾みますし、相手の好きなものも知ることができます。例えば、乃木坂46の握手会、早く再開してほしいなというときに仮定法は使います。

 

①Handshake-event of Nogizaka46 may restart from next month.

 (来月から乃木坂46の握手会が再開されるかもしれない)

②I wish handshake-event of Nogizaka46 would restart from next month.

(来月から乃木坂46の握手会が再開してくれたらな)

 

  • ①は握手会が来月から再開される可能性があるという事実を言っているだけであって、話している人の気持ちは関係ありません。握手会が再開されてもされなくても、そこまで関心がないと捉えることもできます。それに対して、②だと来月から握手会は再開されませんが、再開してほしいという気持ちが伝わってきます。そして、話している人は握手会に行きたいのだろうということも読み取れます。②の文からは話している人は乃木坂46の握手会に興味があることがわかります。

 

実は超丁寧

  • Wouldやcouldを使うと、相手に対して非常に丁寧にお願いすることができます。会話文でよく出てくる表現でWould you like~?という表現をよく見ると思います。初対面の相手や頼みにくいお願いをするときには、より丁寧にお願いした方がいいですよね。それは言葉が違っても同じです。Wouldやcouldは仮定法を表す単語で仮定法は実際に起こらないけれども、起こってほしい気持ちを伝える表現です。仮定法を使って相手に対してお願いをすると「実際してもらえるかわからないけれども、してくれると嬉しいな」という意味になり、非常に丁寧な表現です。外国人に写真を撮ってくださいとお願いするときは、”Can you take a picture?”よりも”Could you take a picture?”のほうがより丁寧で、相手に与える印象も違います。さらに外国のレストランでコーヒーを頼むときに”I want (to drink) coffee”のではなく、”I would (like to drink) coffee”というようにしましょう。I wantを使うと気持ちは伝わりますが、横柄な態度を取っていると思われます。感覚的には「コーヒーくれ」と言っているのと同じです。Wouldを使うと極端に言えば「コーヒーをいただけると嬉しいです」と言っているのと同じです。Wouldやcouldの訳だけ見ると下手に出る表現と思われてもおかしくありませんが、これらの表現は丁寧な表現で、相手に好印象を与えることができます。英語で何かを頼むときはこれらの単語を使いましょう。
  • “Would you tell me when is Nanami’s birthday?”と聞かれたときに仮に奈々未さんの誕生日を知らなかったとします。その時に”I don’t know”と答えるよりも”I wish I knew”と答えうるとより丁寧になり、「知らないんだよ。でも、もし知っていれば教えているよ」と意味になります。

 

最後に

  • 仮定法を使うことで自分の気持ちを表現するだけでなく、相手に対して丁寧な印象を与えることのできます。事実と異なることを言う表現と教えられますが、事実と異なることを言うとなると嘘をつくときに使うのかと思われるかもしれません。仮定法は本来気持ちを伝える方法であって、単に事実ではないことを言う表現ではありません。なので、仮定法はタラレバ話と思っていただきたいです。仮定法ほど便利な表現はありませんし、会話の弾む表現もありません。コミュニケーションの基本は相手にわかりやすく伝えることですが、自分の気持ちを伝えることも重要です。Wouldやcouldを入れて、自分の気持ちを伝えてみてください。そうするだけで、面白い会話ができます。英語もこうやって覚えていくと少しは苦手意識がなくなのではないでしょうか。